豆腐男子という検索ワードが多いようなので、簡単に記事にしてみようと思います。
簡単に言うと非常に繊細でちょっと傷ついたら瞬間崩れ落ちるような傷つきやすいメンタルの男子を表します。
これは浅野いにおさんの「ソラニン」という漫画に出て来る種田という男の子に凝縮されています。
いやいや男なんだから屈強でムキムキの方が頼りがいがあって魅力的でしょ?
という方とはおそらく相容れる事のできない価値観だとは思いますが、私は豆腐男子が大好きであります。
ドラゴンボールで言うと豆腐男子はベジータです。
北斗の拳で言えば豆腐男子はシンです。
二人とも見た目は屈強でムキムキですが、ケンシロウや孫悟空にはないメンタルの崩れやすい豆腐な一面を持っていますね。
詳しくはものすごく長くなるので割愛します。
魅力の伝わりにくい例えで申し訳ありません。
私の欠点はいちいち価値観が昭和な事です。
真っ白く繊細な豆腐に新鮮な生姜とおいしい醤油をかけましたら他に何もいらないくらい美味しい冷奴になりますが、それと同様に魅力的な俳優にメガネをかけただけで他に何もいらないくらい美味しい豆腐男子になる映画、それがソラニンです。
浅野いにおさんの漫画には豆腐男子が非常に多く出ていまして、それがまた絶妙な描写で、豆腐男子を表現する作家において浅野いにおさんの右に出るものはいないと個人的に感じています。
村上春樹の小説に出て来る男子は繊細なようで実はメンタルは屈強なので要注意です。
映画のワンシーンですが、バイクに乗って何かをぼーっと考え込んでいる表情、秀逸ではありませんか。
これこそが豆腐男子の魅力です。
豆腐男子が一度悩むと、誰に相談するわけでもなく、ひとりでひたすら考え込んでしまい、自分以外のことは何も考えられなくなってしまう。
時には携帯の電源すら切って世間から数日姿を消してしまうこともある。
「どうしたの?」と聞いても、はにかんだ笑顔で「何でもないよ」と言って、また再びふさぎ込んで黙り込んでしまい何を考えているか解らない。
次に話しかけようとした時には既に消えていたりするんじゃないか?というくらい、影が薄くなります。
この数日姿を消してしまう位になると、豆腐が完全に崩れている状態だと言えるでしょう。
私はあなたのにがりになりたい…!
ちょっと不器用で物事を上手に処理できず繊細に受け取って深く考えすぎてしまいながらも、誰に相談するわけでもないというプライドの高さが、非常に男の子らしく魅力的に感じます。
それに付け加えて、彼女に甘えん坊な所…!
芽衣子さーんと甘ったれた声を出して後ろから抱き着く所。
ねえ、どうよ。
どうなのよ。
こんなかわいいメガネ男子が後ろから抱き着いてきたらさあ…
私も宮崎あおいちゃんくらい可愛かったら、ありえた話よね…?
そうよね…?
私の旦那と言えば若い頃はアジカンのゴッチのようでしたが、今やメタボ気味でメガネをかけた葉加瀬太郎よ?
葉加瀬太郎から後ろから抱き着かれても、何も嬉しくないわよ!!
いや、葉加瀬太郎さんに失礼ですよね。
ほんとすみません…。
話はそれましたが、
種田はフリーターでバンドをしながらフラフラしている人物で、フラフラしつつもバンドのこれからのこと、仕事のこれからのこと、芽衣子さんとのこれからの事に葛藤しつつも見ないように日々なんとなく暮らしていたんじゃないかと思います。
そんな中、芽衣子さんから投じられた一言で二人の人生が大きく変わっていきます。
その変化の中で種田の豆腐男子らしさが全力で発揮されていきます。
漫画も良いのですが映画での高良健吾くんの演技が素晴らしく、最初は種田にしてはあまりにイケメンでキリっとしすぎではないか?と思いましたが、見てしまえば種田を演じるのは彼以外いないと感じるのではないでしょうか。
うまく説明できないので、豆腐男子というものが何か知りたいという方にはぜひ一度見ていただきたい映画です!
TSUTAYAで旧作で確実に常に在庫はある一本です。