おつぼね!!!を日経新聞さんに取材していただきました
日経新聞さんのWeb版にて、拙著「おつぼね!!!」について取材していただいたことが記事になりました。
平成の最後に全国紙に取材されるというすてきな思い出ができました!
「お局様」の定義を出版社の担当の方と編集長と話し合った時、こう決めました。
『職場に長くいながら何の役職にもついていないのに、何故か社長が従うレベルの謎の権力を持っている人』
少し話は変わって、先日、私と同年代の大学の教授とお話しする機会がありました。
卒業生が就職後に「同じ同期の新人がいても、女だけがお茶当番や掃除をやらされる」と不満を話すことが少なくないそうです。中には泣きながら「どうして女性だからって…」と訴える子もいるそうで。
私が数年前までいた職場はアカデミックな場所で「女性研究者の活躍」をうたっておきながら、事務部ではまだまだお茶当番やゴミ捨て、掃除は女性の仕事になっていました。
お茶当番は朝、昼、15時に部署全員にお茶を淹れ、帰り際に部署全員の茶碗を集めて洗って、流しを綺麗に掃除し、部署全員のゴミをまとめて捨てるという役割でした。
新人ベテラン関係なく、女性だけの当番表がありました。正直、茶碗を洗うこともゴミ捨ても全部各個人がそれぞれやればいいのにとしか思えません。
まだ元号が昭和だった子供の頃に見た、田舎の親戚の家に集まった時、男性は酒を飲みながらワイワイして、女性は台所で仕出しと片付けやお酌でバタバタという光景を思い出します。
何故女性研究者の活躍をうたっておきながら事務職員はいまだ「女だから」ということで必要のない役割を与えられているんだろう?と職場を観察していると、それを仕切っているのはベテランの女性社員、つまりお局様でした。
男性社員は「もうそういうの古いし、自分の茶碗は自分で洗うからお茶当番をなくそう」と話をするのですが、お局様が「いいえ、こういうのは女性の仕事ですから男性は仕事に集中してください」と言うのです。
ほっこりしますね!
あくまで自分の経験からの憶測ですが、もしかすると昭和から続いているような職場では男尊女卑から昇進できず権限も持たない女性社員が裁量を持てた数少ない居場所が「お茶当番」であって、長く働くための居場所を守るために昔は必要だったのかもしれないと考えました。
そこを若い頃から力強く守ってきた方が「お局様」と呼ばれる存在になっていったのかもしれないと思うと、職場にいる嫌味で口うるさいお局様にはそうなってしまった背景が人それぞれあるし、時にはその力強さから若手の社員を守ってくれたり助けてくれることがあるケースもあることを知ってもらえたらとギャグ漫画仕立てで「おつぼね!!!」を制作しました。
これを機会に多くの方にまた読んでもらえたらと思います!
新しい元号になるからこそ、『お茶当番は女性の役割』のような男女による役割分担の風習はこの世から消え去ってほしいなあ。
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