トウフ系

メガネ男子が大好きです。会社にいる謎の権力者お局様をネタにした単行本「おつぼね!!!」があさ出版さんより出ました

【ネタバレ有】映画 悪の教典の感想

マンガボックスでちょっと前までコミカライズが掲載されていた「悪の教典」の続きがどうしても気になって、映画のほうを見ました。

 

漫画では「人気者の教師だけど、なんかちょっとヘンだぞ…」というシーンが長く続いて、いったいこの先どうなるのか?この主人公は何ものなのか?というミステリアスな雰囲気が学校のなんでもない日常生活とともに描かれていきます。

マンガボックスで掲載されているのは主人公の蓮見、通称ハスミンが殺人鬼としての片鱗を見せ始めるところまでです。

 

しかし映画のコピーが「クラス全員皆殺し」。

 

いや、そりゃないでしょ…

 

ネタバレにもほどがあるでしょ…

 

まどかマギカのコピーが「少女全員魔女化」みたいな感じじゃないですか?

 

と思いながら見ました。

 

結末がコピーからなんとなく予想がつきながらも、後半は恐怖でガクガク震えながら見ていました。

 

主人公ハスミンを演じる伊藤英明のおだやかそうな表情もあって、見ているうちに「サイコキラーらしいけど、でも、なんかカッコいい…ステキ!」と惹かれていきます。

 

カラスを感電死させて「やったぁ」って無邪気に笑う半裸の伊藤英明を見るだけでも価値のある映画かもしれません。

 

それだけに「クラス全員を殺そう」と決めた後のハスミンの無慈悲さに私は震えるしかありませんでした。

自分の生徒なのだから、もう少し躊躇したって、情があったって、殺さないでおこうと思うヤツがいたっていいじゃないかと思うのですが、そんな期待は全てぶち壊されます。

ハスミンは目の前にいる邪魔者に対しては我慢をせず、次々殺していきます。

結局この学校でもそうした殺人が隠しきれなくなった結果、クラス全員を殺害し、他の先生に罪をなすりつけてしまおうと決めてしまうのです。

 

猟銃をもって躊躇無く命乞いするクラスメイトが確実に死んだことを確認するまで何度も打つシーンは絶望しか感じられませんでした。

 

少年漫画だったりヒーローものだったりすれば、生徒の中からヒーローが登場してハスミンを倒して学校を救う…みたいな展開を期待しますが、そんな展開はありません。

それに近い展開はありましたが、ヒーロー願望をもって立ち向かった生徒もあっさり散弾銃で打たれてリタイア。

 

何の希望も救いもなく、凄惨なハスミン無双を見せつけられる恐怖しかありませんでした。

 

ようやく警察が来て色々あってハスミンが逮捕されるものの精神異常者を演じ始めて無罪を企てるワンシーンがありますが、さすがに精神に問題があったとしても50人以上SATSUGAIして刑務所から出れるってことはないんじゃないだろうか…と思いました。

 

そして輝くウルトラソッ…ではくなTo be contentinuedの文字…

 

え!?

これ続くの!?

まさかハスミンまさか刑務所から出てきちゃうの!?

出てこないでくれよーーーーー

こんなヤツ刑務所から出てきたら日本人全員死んじゃうよーーーー!

ああ…うちの廊下の暗闇にハスミンがいる気がしてきた…

 

これで終わりではないというメッセージを見て再度恐怖を感じていたところでEXILEが歌うエンディングが流れてきて「あっ、これ映画だったわ…」と現実に戻ってくることができました。

 

EXILEが悪いのではなく、正直、三文オペラのモリタートとかそういう不気味な雰囲気のまま終わらせてほしかったのに急にキラキラした感じでEXILEが流れるとこれまでの雰囲気が台無しになってました。合わない。

 

でもEXILEのおかげで現実に戻ってきてほっとしたので、これはこれでアリだったのかも…。

 

そんでゆうべは怖くて眠れなかった挙げ句、伊藤英明が私にストーカーをして殺そうとしている…という夢まで見ました。

でも伊藤英明になら殺されてもいいかな♪ってなんか上機嫌でした。

私ってヤツぁ…。

 

 

見る前はワクワクして、見始めるとハスミンにドキドキして、最後は恐怖に震え「二度と見たくない!」と思ったものの、翌朝には「もう一回見たい…」と思ってしまうジェットコースターのような映画でした。

そんでもう一回見ると絶対後悔するんだと思う。見なきゃ良かったって。

 

「ここってヘンだけど、サイコパスの特徴を表現しているのかな?」というシーンについて色々考えたり調べたりするのも見た後の楽しみでした。

ハスミンは計画的かつ絶対にバレないよう殺人をする傾向があり、知能も高いように見えるけどその一方で衝動的に殺すこともあれば、だいたい武器がコンビニの袋に石を詰め込んだ鈍器的なものだったり…。

武器いつも格好悪いな…と思いつつも、それがまたリアルさを感じてより恐怖を高めていったのかも。

海外の似たような内容の映画よりも圧倒的に恐怖を感じたのは舞台が日本の学校だったからリアルに見えて、逃げ惑う生徒に感情移入しやすかったのでしょう。

 

映画だと語られていないハスミンの過去やエピソードが原作にたくさんあるそうなので、小説も今日買いに行こうと思っております!

 

怖すぎて絶対ひとには勧められない映画です。

 

悪の教典 DVD スタンダード・エディション

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