どっちでも働いた事があるので、自分の経験から違いを比較して挙げてみました。
個人的な経験に基づいた内容になっております。
ブラック企業で頑張った経験があるから今があるとは思うのですが、だからと言ってブラック企業で働けとは勧めたくはありません。
強いて言えばブラック企業は雨が降ったらバイトを休むようなダメ人間だった私を叩き直してくれたという所はあると思います。
もしこれを読んでくださっている方の中に、今働いている会社がブラックであると感じる方がいるならば、身体や精神を病む前に、もっとまっとうな人間扱いしてくれる会社で働いて欲しいと思って書きました。
私の同僚には自殺した人もいれば職場で吐血しながら仕事をしていた人もいます…
ちなみに私の仕事内容はブラックではテレアポ営業の主任でアルバイトや一般社員の指導や管理をしておりました。ホワイト企業では事務職です。
今はパートですが契約期間の定めがないパートみたいなもんだと思ってもらえたらと思います。
※会社規模はどちらも全国に子会社や支店のあるような大きな会社で、上場企業です。
ですから、資本力の差ではなく、ほとんどはマネジメントの違いだと思います。
ブラック企業とホワイト企業の違い
出勤
ブラック企業
- 雇用契約上は9時~18時ですが、部下より先に来て笑顔で迎えろ!という上司からの指示により8時出勤(ちなみに人事制度上では管理監督者扱いなのですが…)
- 上司は11頃来る。時には夕方に来ることも。
- 毎朝、突然来なくなる人がいてほぼ99.9%はバックレのため「またか」という気分になる
- 39度の熱があっても病院に行かせてもらえず「とりあえず来い」と言われる
- ゆえにインフルがすぐに蔓延するが、休ませてもらえないので、欠勤は少ない
- 子供の体調不良で欠勤をお願いすると「子供の体調も親の責任」と詰められる
ホワイト企業
- 多くの人が出勤時間の15~5分前に到着し机に座る。7時頃出勤しているおじいちゃんもいたり、人によって自由に決められた時刻まで出勤する。
- 上司は普通に時間通りに来ます。
- 朝、連絡もなく時間までに来ない人がいると「事件や事故だったら…」とみんな心配する
- ちょっと体調が悪いと、よほど忙しい時期ではない限り普通に休む
- 子供の体調不良で欠勤をお願いすると快く承知してくれる
午前中の勤務
ブラック企業
- 朝一番は社訓を叫んだり、その日の目標を叫ばされる。
- 約1時間半ごとに集計があり、都度目標がどの程度達成されているか上司に報告
- その際達成していないと怒鳴られたり、「生きる価値なし」とか「お前はコストだから売上あげてるやつに土下座してこい」と罵倒されたりする。
- 売上の悪い主任は上司に机を蹴られたり、上司の機嫌が悪いとCTRモニタが飛んでくることがある
- 売上が悪いと不正トークを強要し、どんな手を使ってでも数字をあげるよう凄まれる。
- 上司の怒鳴り声と、社員の「ウィッス!!!!」みたいな叫び声的返事により、とてもうるさい。声が小さいと怒られるので、でかい声で返事をしないといけないのだ。
- いじられ役の社員がひたすら怒鳴られることで、張り詰めた空気が保たれている
ホワイト企業
- それぞれのペースでお茶やコーヒーを飲みながらのんびり仕事をはじめる
- あまり雑談する人はおらず、お茶のすする音が響くのではないかと思うほど、事務室内はシーンとしている。
- 仕事について相談や確認する時にお互い話しかける程度で、上司は基本的に部下を余計なことは言わずに見守っている
- 異動してきたばかりでなかなかなじめない社員は、上司がいじることでみんなの輪に打ち解けていく
- たまにみんなで雑談が盛り上がることもあり、基本的には和やかな雰囲気
- 高校野球やオリンピックなど気になるテレビ番組があると、みんなでテレビを見て応援することがある
お昼休み
ブラック企業
- お昼までの目標数値が達成されていようがいまいが、昼食に出かける一般社員やバイトを後目に主任はテレアポ。お昼を食べに行く事は許されない
- 上司はお気に入りのバイトの女の子を誘い、ランチに行く。上司曰くモチベーション管理や意見の吸い上げだそうです
- コッソリおにぎりを食べているのを見つかると「何お前食ってんの?コストのくせに」と罵倒が飛んでくる
- お弁当屋さんが来るが、主任は山盛のカレーを食べるバイトを横目にテレアポ
- お昼を食べることを許可される日もあるが、会社の外に出ることは許されない
- お昼休み後に戻ってこない社員やバイトがたまにいる
ホワイト企業
- あまりグループにはこだわらず、それぞれ好きなように自由に昼食を摂る
- 社員食堂や売店が充実しており、安価で栄養バランスのとれた食事が摂れる
- 雑誌を読んだりインターネットをしたり、外に食べに行ったりと自由に過ごす
- 自宅が近いとお昼だけ帰宅する人もいる
- 近くのカフェでコーヒーを買って、少し早めに席に戻り、午後の仕事のモチベーションをあげる
- NHKの連続ドラマをみんなで見ている
長くなりそうなのでお昼休みまでまとめてみました。
まとめ
どっちも「頑張らなきゃ」という環境にはさせられるのですが、ブラック企業は常に周りに自分が責められ、自分でも自分を責めてしまう結果の「頑張らなきゃ…」という気持ちです。
ホワイト企業では、信頼や期待してくださる上司や子供が病気の時に快く欠勤を許可してくれるため周りの方への感謝の気持ちからの「頑張らなきゃ!」という気持ちです。
転職した結果、毎月の手取の額面は半分くらいになりましたが、時給換算すると2倍に増えたと思います(今はパートですけど)
帰宅も早いので時間に余裕ができて、また漫画を描きはじめることもできるようになり、日々は今のほうが圧倒的に充実しているし、何故か貯金も増えました。
基本的にブラック企業の雰囲気は殺伐してピリピリした空気の中、プレッシャーをかけられて仕事をします。パワーマネジメントがデフォルトでした。
上司はだいたい20代前半の方が多かったです。
でも、時々上司がラーメンをおごってくれるので、
彼、いつも暴力振るうけど、本当はやさしい人なの…
というアレの気分になっていたと思います。
ホワイト企業ではマネジメントしている層は50代以上の方のため、人生経験も豊富で懐の広い上司が多かったです。
頼りになり、やさしくも時々愛情をもって厳しくしてくれる両親という雰囲気の方が多いですね。
ゆえにプレッシャーをかけることはなく、「期待」と「信頼」を基本に仕事を任せてくれるので、のびのびと仕事をすることができました。
でも地獄耳でよく周りを観察して、常に何かあればすぐに対応できるようヘッジは考えているため、こそっとした話でもしっかり聞かれている事があり、実は気が抜けません(笑)
ちなみに今の職場の売店の小さな書籍コーナーには、
の、日野さんの本が置いてありました。
あ、そんなホワイト企業でも会社大好きで土日にも出勤しちゃう社畜みたいな方は存在していますよ!
社畜っていうより、会社大好きなんでしょうね。
うらやましい限りです。
追記
読んでくださった方ありがとうございます。
願わくば望まず社畜になっている方の目が覚めたらと思って書きましたがブクマしていただいたコメントを見て誤解があるかもしれないと思ったので、会社規模について追記しました。
謎の権力をもち職場を支配する存在「お局様」をネタにしたエッセイマンガ出しました